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冊子後半

 投稿者:仁美  投稿日:2010年 1月24日(日)01時42分30秒
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  岩切(いわきり)準(じゅん)さん  -絆を育む生き方-

NPO法人・夢職人の代表理事。
子どもたちが地域の中で心身ともに豊かに育つことのできる社会を目指し、東京都の下町・江東区を中心に多彩な社会教育活動を行う。(地域子ども体験活動クラブ、キャリア教育、学習支援、冒険遊び場、他団体・行政機関のプロジェクトサポートなど)
現在、国籍や世代を超えた幅広いバックグランドをもつメンバーと共に地域における教育活動の実践に取り組んでいる。

***
1982年、東京都三鷹市生まれ。下町の江東区に育つ。
高校在学中に地域で子ども達にかかわるボランティア活動に参加。
卒業後、就職。オフィス内装等の仕事を経験する。
社会を見つめる中で心理学を学びたいと強く感じるようになり、東洋大学へ進学。
大学院に進学し社会心理学で博士課程修了。
(東洋大学大学院NEC社会起業塾第6期も修了。)
平成16年、大学在学中に任意団体夢職人を創設。平成20年にNPO法人化、現在に至る。

目指すは「心身ともにゆたかな成長が保障される社会」
これから社会が継続していくためには次世代が心身ともにゆたかに成長していけるようにすることが必須だと思います。現在は自殺者が年に3万人いて、見えない戦争の最中にいるも同然です。3人に1人は「I feel lonely」、高校生の10人中8人は「疲れている」。リストカットに鬱病、本当にこの国はゆたかなだと言えるのか。
重要なのは、誰もがもれることなくつながりの中で大切にされる環境だと思っています。自分自身の経験から言えるのは、地域は多様性に富んだ深い受け皿だということですね。

「自分が大切にされるコミュニティで育つことが自制心を育む」
自由経済下で個々の利益バランスを調整するものをA.スミスは「神の見えざる手」という言葉で表現しましたが、そのような戒律・モラル、つまり自制心を養うような仕組みが現代日本にはない。「他国」では宗教がその役割を担っているのだと思いますが、日本ではそれも難しい。しかし、大切にされる環境に育てば子どもは「この場にいたい、嫌われたくない」という思いから、自ら自制心を養っていくんですよね。孤独が人の凶暴性を引き出してしまうことも、大学院での研究で分かっています。
「ベルトコンベアをぶっ壊す」仕事
カウンセラーのクリニックとかに行くと、ベルトコンベアのように次から次へと運ばれてくるんですよ。予約は先までいっぱい。このような対症療法だけを続けてもやっぱり解決されない。誰がこのベルトコンベアをぶっ壊さなきゃいけないのかっていう話で、毎日毎日すごい人数をカウンセリングしている先生達もすごく疲れていたりっていうことを考えていくと、専門的な支援とは別に誰かが「予防」するべきなんですよね。しかし「予防」は効果が見えづらく、行政には手を出しづらい分野なんです。誰かがやらないと。1人でできるとは思ってません。が、1人1人が自分にできることを考えて、小さくても、ひとつひとつやっていくことが大事だと思っています。

仕事ではなく志事。リスク・苦労・大変さは度外視。合理的判断ではなく使命感。
使命感がふってくる。自分は身近に苦しんでいる人がいて、社会で言われている問題の近くにいられたんです。たとえば生まれ育った下町には中小企業がたくさんあって、学校帰りに近所の工場のおじさんに「今日はどうだったんだ」とか声かけてもらっていた。ところがある日突然その工場が閉鎖になったり、昨日まで一緒に遊んでいた友達が急にクラスからいなくなったり、そういうのを幼い頃から見てきた。大学時代も、自分が動けば救えるかもしれない子どもが常に目の前にいたんです。

まず飛び込む。自分の目で見に行く。
世の中の情報には嘘・間違いがあるんですよ。偉い著名な人が考えたりしたことが一般論として語られてしまう。だからある意味疑い深くなって、まず自分の目で見に行った方がいい。海外に行ってみるでもいいし、自分が興味ある分野にとびこんで、実際に自分の目で確認しに行く。
たとえば世間では「先生達は全然駄目な奴ばっかり」という伝えられ方をしているけど、実際に学校に入るとそんなことはない。圧倒的大多数は頑張ってるんですよ。それなら、批判するより応援した方が絶対にいいわけです。嘘の情報を前提に考えていても効果ある策は何も生まれない。目の前の真実に気づくことが、高いモチベーションを生むんだと思っています。

直接的に人や社会は変えられない。でも、自分のことは変えられる。
いきなり社会を変えようだとか、他人を変えようとかっていうのは実際無理なんですけど、「自分自身を変える力」っていうのは皆平等にあるんですよ。各自が自分を変えていく。それで、自分を変える人が集まると、社会が大きく変わる。自分がどれだけ変われるかだし、変わらなきゃいけないと思っている人達がどれくらい集まるかが勝負だと思います。


<岩切さんの経済観>
「金融資本から関係資本へ」
少子化もあり、金融資本を目的にしてひたすらGDPを追うのはもう無理があると思います。経済は「経国済民」という言葉からきていて、本来人を幸せにするためにあるもの。そう考えると、人と人とのつながりや人と社会とのつながりを価値とする「関係資本」にどんどん移行していくのでは。もともとは金融資本は関係資本の上にあるはずだった。でもだんだんとつながりをおろそかにしてしまってきた。それで誰が幸せになれたのかっていう話で。改めて関係資本の上に据えるべき。関係資本に対してお金を出す人は今後増えていくと思う。幸せになるための「手段」としてのお金へ。

お金は酸素のようなもの
生きていくには必ず必要なんです。たくさん活動する人にはたくさん必要っていうのも酸素と一緒。でも、酸素を吸うことを目的に生きている人はいませんよね。つまりお金っていうのは「手段」であり、目的は別にあるはずなんです。そこが転倒してはいけない。
事業を継続していくためには収益が必要です。が、事業の目的は事業を継続していくことではなく、別のところにある。

きちんと収益を上げることも重要
「夢職人」は、毎年収益を拡大しています。こういう活動こそ、善意に頼りきりではいけないんです。収益もないと事業として継続させていくことは難しい。そして、継続できなければ本来の目的である問題解決も達成できない。それでは意味がないんです。
課題にこだわったビジネスが、本当に「ビジネス」として成り立つ枠組みのモデルを作りたい。そうすれば補助金や助成金など国に依存せずに済む。課題も多様化していっていて、行政に頼っていては対応できない課題もこれからもっと増えていきます。現在多くの団体が助成金に頼らなければ活動できていない。この状態はまずいと思っています。
NPOは構造が複雑なんですよ。まず「お客さん」がいません。株主に収益を返す仕組みでもない。出資者と受益者が別々なんです。さらにそこにたくさんのボランティアスタッフが入ってきます。この分かりやすくない構造を、きちんと「見えるようにする」ことが大事。いかに分かりやすく、さらに詳細な部分まで隈なく「見せて」いくか、という可視化の工夫が必要なんです。寄付も、たとえ1円でも公開するべき。

小さく、こまわりがきく経済へ
経済はマスすぎて、ものを見えにくくする。これからの経済は、今の中央集権から、「小さくこまわりがきく」ものへとシフトしていくと思います。つまり、地域経済が主になっていくと思う。「地域が幸せになっていくための経済」ということですね。そう考えると、「地域通貨」とか面白い取り組みだと思いますね。
大和田(おおわだ)順子(じゅんこ)さん  -企業から変える生き方-

ロハスビジネスアライアンス代表。

日本に初めてロハスを紹介したと言われている。
東急百貨店、東急総合研究所、ザ・ボディーショップ、イースクエア等を経て、2006年4月に独立。「人と地球と地域の健康を考え、持続可能な社会を志向するライフスタイル・LOHAS(ロハス)」を日本で広め、定着するよう努めることをライフミッションと考えて、講演や研修、執筆やコンサル


ティングに奔走中。
東急総合研究所時代には、「百貨店人のためのエコロジーハンドブック」を作成。業界初の試みとして、注目を集める。
ボディーショップ時代には、コミュニケーション部長として、企業価値を高めるための企画運営などに携わった。


LOHASビジネスプロデューサー
 それまでの自分の人生を振り返ると、常に、ロハス的なものに関わってきた。それで、「人と地球と地域の健康を考え、持続可能な社会を志向するライフスタイル・LOHAS(ロハス)」を日本で広め、定着するよう努めることをライフミッションと考えた。
 2006年にロハスビジネスアライアンスを立ち上げた。今までの仕事の中で出来た、沢山の企業との関わりを生かして、ロハスに関わる企業に呼び掛け、参加してもらっている。肩書きは、LOHASビジネスプロデューサー。今は中小企業を中心につながりを作っている。

「you can make a difference」
 ボディーショップの創始者アニータ=ロディックの言葉。私にとっても大切な言葉になった。あなたが変わって、企業や消費者が変わって、世界が変えられるということを会社で学んだ。また、収益性と社会性が両輪であることも学んだことの一つ。

ロハスとの出会い
 2001年当時に所属していた会社の外国人の社員さんから、ロハスについて聞いた。そして、ロハスに関わる企業が集まって行う会議があると聞いて、どうしても行きたかった。エコノミーとエコロジーの両立について興味があった。また人の健康と環境がどう関わるのか聞きたかった。実際に会議に行った後で、その関係がよく分かった。それで、帰国した後に日経新聞に記事にしてもらった。それがLOHASを日本で初めて紹介したものだと言われている。

地域活性化への興味
 現在興味を持っているのは、地域活性化に関すること。講演で、農山村に行くことが多く、知り合いが沢山できた。日本は先進国で一番食料自給率が低い。その一方で、地方には耕作放棄地が沢山ある。では、それを耕せば、自給率は上がるかもしれない。なので、マイブームは、耕作放棄地を開墾して、農地に戻す活動。みなさん一緒に土に触れに行きましょう。

<大和田さんの経済観>
お金とライフスタイルの実現
お金とは、自分がイメージするライフスタイルを実現させるもの。お金を使って、自分が共感する相手のサポートも出来る。自分の価値観にお金を使って投票する感覚。何に価値があると考えるか、という部分を変えれば、お金の使い方は変わってくる。お金は人によって、良くも悪くも使えるから、意味のある使い方を。

ローカルな経済
 サスティナブルな町ランキング第一位のポートランド(コロラド州)に行った時に、「ローカルな経済」の重要性に気がついた。今までは、大きな企業にいたので気がつかなかったけれども、日本の一次産業をベースにした、地域にお金の落ちる経済の仕組みの必要性を感じた。経済的自立、精神的自立、食料とエネルギーの自立が必要。

企業にできること
企業だから出来ることが一杯ある。例えば大きな鉄道会社なら、地域活性化を事業の一つにしてほしい。農山村の駅は沢山ある。農村の魅力を気付いてほしいし、発信してほしい。それは、大きな会社だから出来る。大きな会社は、仕組み作りが出来る。
中小企業も、ロハスな価値観の企業が商品作りをしている。また、大きな会社では、最初何も出来ないと感じるもの。そういう意味で、小さいところから出発するのは良い。

ロハスな企業にやってほしい5つのルール
①経営者がロハスの価値観を持つこと。
②ミッション経営(環境配慮に関するビジョンを持つなど。数値目標を持つ)
③オリジナリティー(品質やデザイン性に基準を持つ)
④ステークホルダー(共感や信頼関係)  ⑤収益性、社会性、透明性
これからの経済の在り方

お金の捉え方
■お金を使うということは、自分の価値観にお金を使って投票する感覚。何に価値があると考えるか。(大和田さん)
■買い物は自分のことを表現する、自己表現の一つ。自分が、こういうもの買ってる、だから自分はこういう人ですよみたいな。(北澤さん)
■「もの買ってくる、自分買ってくる」って言葉があるんですが、買い物するってことは、自分を表すっていうことなんです。(岡本さん)
   常にお金の使い方に対して、自分自身を表現することと捉える。物を買う時に、どのような背景を持った商品か、よく考えてから買う。適正な価格をつけられた、いいものを大切に使う。


小さな経済/思いやりのある経済
■これからの経済は、今の中央集権から、「小さくこまわりがきく」ものへとシフトしていくと思います。「地域が幸せになっていくための経済」ということですね。これからは、人と人とのつながりや人と社会とのつながりを価値とする「関係資本」にどんどん移行していくのでは。もともとは金融資本は関係資本の上にあるはずだった。でもだんだんとつながりをおろそかにしてしまってきた。(岩切さん)
■「ローカルな経済」の必要性、地域にお金の落ちる経済の仕組みの必要性を感じた。経済的自立、精神的自立、食料とエネルギーの自立が必要。(大和田さん)
■これからは、小さな循環型社会といったようなものが必要となってくる。顔の見える関係の中で、社会が動くこと。(岡本さん)
■小さい経済を回していけば、そこそこ稼げるような。やっぱり経済的な自立が、精神的な自立ですからね。(北澤さん)
■エコアパートを作るときに、地域の工務店さんに相談しました。顔が見えて、いつでも相談できたほうがいい。(平田さん)
   今までのマス的な経済では、いつか精神的・物質的限界が訪れてしまう。生き続けられる循環を作るためには、もっとお互いの顔が見えるような、小さな経済が必要。
 
 
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